監督委員

知っておきたい民事再生

会社・法人の民事再生手続き

監督委員

裁判所は民事再生申立てがあった場合、監督委員による監督を命じます。(民事再生法54条1項)多くの場合、裁判所は弁護士1名を監督委員に選任します。裁判所は監督委員を選任し、監督委員の同意なしに、債務者が勝手にしてはならない行為を指定します。監督委員の同意なしに債務者がとった行為は無効となります。監督委員は、債務者の金銭の収支管理や財産管理及び財産処分を監督します。


民事再生法38条2項に「債務者は債権者に対し、公平かつ誠実に再生手続きを遂行する義務を負う」と定めています。しかし、危機的状況の債務者が特定の債権者に有利な返済をしたり、逆に特定の債権者を不利な状況にしたり、公平で誠実な行動をとらない場合も考えられます。そこで、特定の債権者が有利であったり、あるいは不利益になったりしないように、公平で誠実な義務を果たすように監督委員が再生手続きを監督します。


監督委員の職務としては、民事再生手続きの申立てに付いて、手続きを開始する条件が整っているか、手続きを開始すべきかどうかの意見を述べます。民事再生手続き開始後は、債務者の財産処分や業務遂行を監督します。


不公平な返済や財産処分があった場合には否認権を行使し、その効力を失わせます。債務者が作成した再建計画案に付いての意見書を作成します。再建計画案が承認された後、債務者が計画通りに履行しているかどうかを監督します。


しかし、監督委員には限界があります。会社更生手続きの管財人は自ら財産管理を行い業務を遂行します。しかし、民事再生の監督委員の場合、経営権は元の経営者のままですから、情報収集が受け身に成らざるを得ず、経営の中枢に入って情報を把握する事は越権行為となります。このような立場から民事再生法の監督委員の業務には限界があるのも事実です。

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